情報漏えいを防ぐ!ファイル共有・持ち出しのルールづくり
「USBメモリでデータを持ち出したら紛失してしまった…」「外部とファイル共有したつもりが、関係ない人にも共有されていた…」
こんな経験、ありませんか?
企業や組織にとって、情報漏えいは信用を失う重大なリスクです。特に中小企業では、セキュリティ体制が整っていないことも多く、「ヒューマンエラー」が大きなトラブルにつながるケースも少なくありません。
今回は、**情報漏えいを防ぐための「ファイル共有・持ち出しのルール」**について、現場ですぐに活用できる具体的なポイントをご紹介します。
なぜルールが必要なのか?
「うちは社員数も少ないし、ルールを作るほどじゃない」と思われる方もいるかもしれません。しかし、情報漏えいは“人”が原因で起こることが大半です。
だからこそ、組織として“やっていいこと・ダメなこと”を明確にしておくことが重要なのです。
最低限決めておきたい4つのルール
1. ファイルの保存場所を統一する
- 社内のクラウドストレージ(例:Google Drive、Dropbox、OneDriveなど)を使用
- ローカルPCにデータを残さない
- ファイル名やフォルダ構成の命名ルールを整備する
ポイント:無料プランでも「アクセス履歴」や「共有状況」が確認できるサービスを活用すると安心。
2. 外部との共有には必ず承認を得る
- ファイル共有リンクは“限定公開”ではなく“特定のユーザーのみ”
- 社内ルールとして「共有前に上司の確認を取る」フローを設ける
注意:リンク共有を「誰でもアクセス可能」に設定してしまうと、意図しない第三者が閲覧できてしまうリスクあり!
3. ファイルの持ち出し手段を限定する
- USBメモリなど物理的なメディアの使用を原則禁止(やむを得ない場合は持ち出し記録)
- ノートPCの持ち出しは申請制+パスワードロック必須
- 持ち出しファイルは暗号化ZIPで保護する
補足:暗号化ツールは無料のものも多く、簡単に導入できます。
4. 操作ミスを防ぐ「二重チェック」体制
- 大事なファイルの削除・送信は、ダブルチェックを推奨
- 共有前に「宛先」「添付ファイル名」「共有範囲」を再確認する習慣をつける
- 社内研修で「よくあるヒューマンエラー」を共有する
ルールは「現場目線」でつくることがカギ
ルールを作っても、現場で守られなければ意味がありません。「なぜそのルールが必要なのか」「どうすれば簡単に守れるのか」を考えながら、現場の意見を取り入れたルールづくりを行いましょう。
まとめ
情報漏えいを防ぐためには、「ITツールの導入」と「人の行動を正すルールづくり」の両方が必要です。
中小企業こそ、簡単でわかりやすいルールを作って、日常業務の中に自然に組み込むことが大切です。
まずは次の3つからはじめてみてください。
- 社内で使用するクラウドストレージを1つに統一
- 共有リンクの設定方法を社内で統一
- ファイル持ち出しの申請フローを導入
「うちはまだ大丈夫」ではなく「今のうちに備える」。
小さなルールづくりから、大きな安心を生み出していきましょう。